4種の基本音階の異種のテトラコルドを組み合わせることによって合成音階をつくる。
下行音階 | 上行音階 | ||||
都(陰) | 律(陽) | 民(陽) | 琉(陰) | ||
下行音階 | 都(陰) | / | 都律 | (都民) | 都琉 |
律(陽) | (律都) | / | (律民) | (律琉) | |
上行音階 | 民(陽) | [民都] | [民律] | / | 民琉 |
琉(陰) | [琉都] | [琉律] | (琉民) | / |
テトラコルドが同じもの、例えば民民などは当然民になるから除外される。
上行音階trTと下行音階trXを繋げると、2度で4つ連なる音ができる。
これは避けなければならない。
従って使用できる音階は次の8種。
以上、8種の中で、
○律琉は | 琉下 | と同じ。 |
○律民は | 律上、民下 | と同じ。 |
○都民は | 都上 | と同じ。 |
合成音階として扱うのは次の5種。
都律、都流、律都、民流、琉民
これらはTかX、どちらか片方のtrが陰化または陽化したと考えることができる。
その中で、
○T律都はX都上の4度音を主音にしたものと同じ。 |
○T琉民はW琉下の5度音を主音にしたものと同じ。 |
したがって、特に重要なものは次の3種。
都律と民琉とは、上下が対称になる。
都琉は、自分自身と上下が対称になる。
5音調と9音調
都律音階は西洋音階では和声的長音階に対応する。
従って主音を「ソ」とする。つまり、律と同じ。
民琉音階は西洋音階では和声的短音階に対応する。
従って主音を「ラ」とする。つまり、民と同じ。
都琉音階は西洋音階に対応しない。
ラーガ(北インドのラーガバイラブなど)には対応する。
理論的には主音は「レ」と考えられる(理由は後述する)が、
便宜的に都上と同じ呼び方にする。つまり、主音を「ミ」とする。
まとめると、階名としては
都律は律の、民琉は民の、都琉は都のそれぞれ変位したものと考えることもできる。