1, 音階

目次

1-1, 基本音階

日本伝統音楽の音階は小泉文雄氏の理論では、
民謡音階律音階都節音階琉球音階(沖縄音階)
の4種類になる。
島田式ではこの4種の音階を基本音階と呼ぶ。

1-1-1, 素材となる音階

139kb
168kb
174kb
174kb

以降、

民謡音階
律音階
都節音階
琉球音階
と略記する。
また、その前に英音名を付けて音階を特定する。
(例) C民

1-1-2, テトラコルド

上の譜にあるtrは、テトラコルドのこと。
1オクターブの音階は2つのテトラコルドに分けられる。
テトラコルドは本来4音の意味だが、日本の音階では3音しかない。
ここでは4度の意味として同じ語を使う。

島田式では、上譜のように、

主音を下端とするものをtrT
5度音trX
と書く。

また、この理論では主にディスジャンクション型のもののみを取り扱う。
(コンジャンクション型については6-1-1で簡単に触れる。)

1-1-3, 核音と中間音


基本音階では、trTとtrXは同じ音程関係を持っている。

また、テトラコルドの

上、下端の音は核音
真ん中の音は中間音
と呼ばれる。

核音安定した音終止音となることが多い。
中間音不安定な音経過音となることが多い。

1つの音階は3つの核音を持つことになるが旋律に隣り合う核音があると一方は中間音のように働く。
それで、小泉氏の理論では1つの音階には結局2つの核音があるということになる。
それら核音の種別は、

主音を核1、上行音階では4度音核2と呼ぶ。

下行音階では5度音核2

島田式ではもう1つの核音も核3として使う。
つまり、基本的には1つの音階には核音は3つと考える。

上行音階では5度音核3と呼ぶ。
下行音階では4度音核3
核3は場合によっては中間音として扱う。



次 >>

目次


inserted by FC2 system