5, 導和音の主和音化

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5-1, 定義

5-1-1, 解釈

例えばA民の導和音はGになる。これを主和音と考えると、音階はG律となる。
言い方を変えると、A民は一時的に導和音でG律を使っていることになる。

また、陰陽化で見たように、この導和音の音階、G律は陰化してG都になることが伝統曲でも起こる。
この主調、T民をT律に置き換えると、導和音はMU民であり、陰化してMU琉にすることができる。

このように、導和音を主和音と解釈することで、異なる音階を設定することを
導和音の主和音化と呼ぶ。
この時、元になる調を主調と呼び、導和音を主和音とする調を導調と呼ぶ。

5-1-2, 主和音化の条件

主和音化は導和音が主和音となり得る資格を必要とする。
それは導和音が完全4度和音であることで、それを持つのは陽音階だけということになる。
つまり、導和音の主和音化は民と律でのみ起こり得る。

5-1-3, 音階の終止点

導和音の主和音化は転調というより他の音階の借用といえる。

その意味で、導和音でこのように異なる音階を使う場合、最終的に核音、
つまり主調(T民)の導和音の構成音で終わらなくてはならない。



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